相場よりも価格が安い上に利回りも高い、という理由だけで、ある中古物件を購入しました。近くに大手企業の工場があり、そこに勤務する人が入居してくれると踏んだのも、理由の一つです。
数年の間は、私のこの目論見は当たっていたようで、満足のいく成果が挙げられていました。しかし、ある時、突然工場が移転することになったのです。
当然、入居者も転勤のために退去してしまうことになり、不動産投資では一番避けたい「入居者が見つからない」という事態に見舞われました。家賃を下げたり、売却活動を始めたりしてみましたが、未だに入居者も買い手も見つかっていません。
工場がなくなる、という可能性も考えず、目先の利回りだけで物件を購入してしまったのが、失敗の原因です。何が起こるかなんて誰にもわかりませんが、不動産投資においては、目先のことだけでなく、わからないなりに将来の予測を立てながら動く姿勢も大事でしょう。