学生時代からの友人と久しぶりに会ってお酒を飲んだ時、友人が「将来に備えて不動産投資を始めてみたら、結構成果が挙がっている」と嬉々として話していました。その姿を見て「自分でもやってみようかな……」と思い始めたところ、職場に不動産会社から営業電話がかかってきたのです。
「不動産投資」というキーワードにピン、ときた私は、営業担当者とさっそく会う手はずを整えました。実際に会って打ち合わせをしたところ、「まずは部屋を確保しましょう」と話を持ち掛けられ、一気に手続きが進んでいき、気が付いたら銀行の事前審査を通過する段階までいっていたのです。
「本当に大丈夫か!?」と不安になった私が、営業担当者に「できればキャンセルしたい」と相談したところ、「今からキャンセルすると、違約金がかかりますがどうされますか?」と非情な宣告をされました。そこで、購入するつもりだった物件を詳しく調べてみると、空室保証はない、修繕計画もいいかげん、と「キャンセル料を払ってでも買わないほうがいい」物件だと判明したのです。キャンセル料が惜しい気もしましたが、手放した方が将来プラスになるはずと信じ、キャンセルに踏み切りました。
よく調べなかった勉強不足の私にも問題はありますが、担当者の対応が不満で仕方がなかったので、別の不動産会社に相談しました。真摯に対応してくれた営業担当者曰く、今回のようなケースでは私がキャンセル料を払う必要はなかったようです。「自分がもっと勉強していれば、こんな痛い目には合わなかったのかな……」と落ち込みました。
しかし、不動産投資をあきらめきれなかった私は、その営業担当者からしっかり話を聞く一方で、自分でも本を読んだり、セミナーに出るなどして勉強を重ねるようにしました。努力が実ったのか、条件がいい物件を紹介してもらうことができ、今では安心して不動産投資に取り組んでいます。勉強不足で痛い目を見ましたが、この経験も、信頼できる担当者と物件に出会うために大事なステップだったのでしょう。
不動産投資は、方法を考えて実行すれば成果が上げられる投資ではありますが、勉強不足では到底成果は上がりません。勉強量と投資の成果は比例すると考え、日々知識を吸収する努力を怠らない人が成功する投資だと思っています。